イタリア第二の定住旅行地、ウンブリア州ペルージャ県コルチアーノ。この土地に代々住んでいる、ディーナさんとガブリエルさんの家庭でお世話になりました。コルチアーノは以前の記事でご紹介した通り、中世の町並みが見事に残った、情緒ある小さな村です。
受け入れをしてくれた、マンマのディーナさんとガブリエレさんは60代後半で、すでに仕事を退職し年金受給者として生活しています。

ディーナ・ガッリさん。昔は学校の先生として働いていました。

亭主のガブルエッレ・ロマーニさん。コルチアーノの市役所で働いていました。
私が会いたい人、行きたい場所どこでも連れて行ってくれ、滞在を充実させてくれました。

2人とも人と交流するのが大好きで、頻繁に外国人を積極的に招いてホームステイをさせています。そのため初めて会った時から、受け入れることにとても慣れていました。
私が普段ホームステイする家庭のほとんどは、外国人を受け入れることが初めてだったりすることが多いので、私が積極的にアイスブレイクをして家族に馴染んでいくことが多いのですが、そんなことをする間合いもなく、あっという間に家族に馴染んでしまいました。

彼らには息子と娘がいて、娘さんは同じ建物の2階に住んでいます。夏休みの間は、働く娘さんの代わりに、毎日二人の孫娘たちの面倒をみていて、家はいつも賑やか!
「仕事もなくて、給料も少ないイタリアでは、保育所に預けるのも大変だし、子どもを育てるには近くに親がいないととても難しいわ」と毎日働きに出ている娘のバレリアさんは言います。

息子のリカルドさんは脳腫瘍を患い、33歳の若さで亡くなられたそうです。
家族は一時期絶望的な時期を経験し、唯一の楽しみである人の受け入れさえやめていた時期もあったそうですが、今ではまた人との交流を始めています。
ディーナさんはお墓参りを毎日欠かすことはありません。家族との会話にも、息子さんはよく登場し、今でも家族の心の中には様々な思いが巡っています。

家には立派なプールもあります。エアコンのない夏を越すため、ここには毎日近所の人たちも通っています。

庭の菜園では、野菜やフルーツを育てています。今年は雨が降らず何十年か振りの猛暑だったため、トマトなどの野菜はダメになってしまったようです。いちじくでジャムを作ったりもしました。

ディーナさんとガブリエッレさんは結婚43年目。
最近、イタリアだけでなくヨーロッパでは、彼らの娘のバレリアさんのように、籍を入れず、教会で式を挙げない、Convivi(コンビビ)という事実婚が主流です。その理由は、結婚すると国に払うお金が増えたり、結婚費用がなかったり、宗教心が薄かったりと色々な理由があります。

「最近は離婚も増えて、人は我慢をしなくなった。結婚というのは、我慢と受け入れることの連続なのに、若い人は何か起こるとすぐ諦めてしまう癖がついているような気がする。あと、最近の男は草食系ね。私たちの若い頃、男性は綺麗な女性を見るとすぐに飛びついていたのに、今の男は遠くから眺めているだけで勢いがなくなったね」
とディーナさん。日本だけでなく、男性が草食系になっているのは世界的な現象なのかもしれません。