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在キューバ渡邉大使に聞いた「日本人キューバ移民120周年を迎えるキューバ」の今とこれから

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。

2015年にアメリカと国交が回復したことで話題になったキューバ。日本人観光客も年々増加し続けています。あれから約3年が経ち、アメリカはオバマ政権から、トランプ政権に交代。また、長年キューバ国の指揮をとっていた、フィデル・カストロが死去し、今年にはカストロが政権を持たなくなる時代に突入しようとしているキューバ。着任して今年で3年目となる渡邉優大使にキューバの現状についてお話を伺わせて頂きました。

気になる米国との関係

ERIKO:米国と国交が回復して3年を迎えました。また、アメリカではトランプ政権に代わりましたが、キューバへの影響というのはどのようなことがありますか?

渡邉大使:オバマ大統領とトランプ大統領では、キューバに対しての方向性に違いがあることは確かです。2017年には、トランプ大統領がキューバへの措置を厳しくしました。去年1年間で、約100万人ものアメリカ人がビジネスや観光を目的としてキューバへ来ていましたが、今後はそれも減少することが考えられます。しかし、オバマ大統領が開いた政府間同士の対話であったり、クルーズ船の寄港や飛行機の運行などは未だに継続して行われています。隣国であるキューバと米国の良好な関係作りを今後も望むばかりです。

知られていない、キューバの日系社会

ERIKO:今年は「日本人キューバ移民120周年」の年に当たるそうですが、キューバの日系移民とは、ブラジルやペルーなどと比べてどのような歴史的な違いがあるのでしょうか?

渡邉大使:キューバでは1898年9月9日に、メキシコのベラクルス港から汽船オリザワ号で、オオスナ氏がハバナに到着しました。彼がキューバで最初の移民です。キューバ移民の特徴は、ブラジルのように日本の移住事業団などの斡旋によって大規模に行われたものではなく、オオスナ氏のように個人ベースで移り住んだことです。砂糖産業で好景気だったキューバに、1919年から1926年にかけて多くの日本人が移住し、中でもキューバ本島の南にある、Isla de Juventud(青年の島)では、果物や野菜栽培に多くの日本人が従事しました。現在、島には約300人の日系人が暮らし、キューバ全土では約1,200人の日系人がいます。

ERIKO:今年は120周年にちなんだイベントなどは行われますか?

A、はい、まず2月16日に日本人移住120周年記念式典が行われ、それを機に毎月文化行事を中心としたイベントが行われる予定です。大使館のホームページからも、周年にちなんだイベントを募集しておりますので、応募頂けます。

http://www.cu.emb-japan.go.jp/jp/120aniv.html

              日本大使公邸で行われた日本人移住120周年記念式典に出席した、佐藤副大臣

日本にとってのキューバという国

ERIKO:キューバという国は今後、日本にとってどのような存在になっていくでしょうか?

渡邉大使:キューバは世界的に活躍している国の一つです。国際フォーラムなどでは、途上国の代表として、たくさんのアイデアを出しています。また、記憶に新しい、コロンビア政府とゲリラの和平交渉、ロシア正教とカトリック約1000年振りに和解の握手を交わした歴史的な舞台もキューバで行われました。キューバという国が双方と巧みに連携してきた外交力の現れとも評価できます。

また、カリブ海、メキシコ湾、大西洋に面し、グローバルチェーンのキーポイントになりうる地理的条件も持っています。キューバ人は親日的で、日本の技術や製品、規律を高く評価し、信頼を寄せています。今後は文化的な交流を深め、対話を重ねて、一緒に色々な取り組みをしていくことで、日本にも新しい視点を与えてくれる国だと思います。今年は120周年という記念の年であり、お互いに関心を高めるチャンスがたくさん生まれる年にしたいです。

終始穏やかで優しい雰囲気の漂う渡邉大使。キューバ各地の日系人のゆかりの土地に自ら足を運ばれ、交流を深められている大使は、現地の日系人からも絶大な信頼と感謝を注がれています。

取材協力:在キューバ日本国大使館