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パラオの家族”クマンガイ”家

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。

ミクロネシアにあるパラオに来ています。こちらの家庭で94家族目となるホームステイをしています。日本でもハネムーンやダイビングなどの観光地としてパラオの名前を知る人多いと思いますが、実際のパラオ人の生活に触れることは少ないのではないかと思います。私のパラオの家族”クマンガイ”家を通して、パラオ人の暮らしを覗いてみましょう!


ローリー・マデルケウェットさん Laurie Maderkewet
パラオはかつての日本のように母方の血筋によって家族や血縁集団を組織する母系制の社会です。その影響なのか、この家だけなのかは定かではありませんが、家の中では奥さんのローリーさんの方が立場が強く、陰で家族支える母親的な印象よりも、家族を率先して引率する中心的な存在のようです。
彼女はJICAのプログラムで三重県で研修を行ったことがあるそうで、日本のことが大好き。現在は、教育省で勤務されています。
ローリーさんが首につけているアクセサリーのような石は、”ウドウド”、通称マネービーズと言って、昔はお金として使われていた石です。
また、パラオの多くの女性はお団子ヘアーのスタイルをしているのですが、このお団子の位置はその女性のクラン(氏族)の階級を表しているのだそうです。ちなみにお団子の位置が真上に位置しているほど位が高いのだとか。

バルクー・クマンガイさん Balkuu Kumangai
「女性に囲まれて、俺は家族の中のマイノリティーだ」が口癖のバルクーさん。毎食の準備はほぼ毎日バルクーさんが担当しています。「クマンガイ」という苗字は、「クマガイ」がパラオ語の発音に変化したものだと思われます。パラオには多くの日本の苗字や名前を性に持つ人がいます。もともとパラオ人には苗字などなかったため、アメリカが統治するようになったくらいから苗字をつける義務が発生し、それぞれがそれぞれの判断で付けたとも言われています。

                      ”キンタロウ”さんという苗字を持つ男性
中には、「カトウサン」、「キンタロウ」という日本でいう呼び名や名前を苗字として持っている人もいます。

若い頃はファーマーとして、アメリカのアイオア州で暮らしていたバルクーさん。お兄さんにパラオへ戻って来て欲しいと言われ帰国し、その後はセキュリティーオフィサーとして働いていました。現在は定年退職をしたのですが、建設会社の仕事やその他様々な仕事を引き受けて暮らしていて、毎日家でぼーっとする時間もないほど忙しく働いています。
1日の中で「ツカレナオス」(パラオ語で仕事の後にお酒を飲むこと)時間が一番好きです。

ケルシー・クマンガイちゃん Kelsie Kumangai 16歳

現在高校2年生のケルシーちゃん。毎日携帯から片時も手を離すことがない、現代っ子です。パラオには2年制の大学しかないため、進学希望者は海外留学することが必須です。多くの若者はアメリカ、日本、フィリピン、サイパンなどの大学へ、医療関係を勉強したい学生たちは、キューバの大学へ進むのが一般的です。

漁へ行く時にバナナを持って行ってはいけない

パラオのスーパーマーケットは品揃えが豊富!日本食を含め、欲しいものはほぼ何でも手入ります。今でこそ、スーパーで食料を買うようになっていますが、昔のパラオ人の食料調達は、畑と海で行われていました。

こちらがパラオ人の主食である、タロイモ。
その昔、スペインがガレオン交易(1565年~1815年の250年間)を行なっている時、パラオはその経由地として使われていました。そこには、スペイン兵や宣教師が居住していたため、馬や水牛、豚や鹿が持ち込まれた、それと同時に新大陸原産のタバコやキャサッバ、サツマイモ、トウモロコシなども現地のチャモロ文化に組み込まれていったのです。
日常的にタロイモもよく食しますが、家庭での主食はカリフォルニア米でした。

クマンガイ家では、魚は買うものではなく獲るもの!時々夜釣りに出かけ、食料の足しにします。パラオ人は漁に出ても、自分たちが食べる分しか魚を採りません。それは昔から家族に教えられてきたルールなのだそうです。魚を獲る時に使うのが、銛。ライトを照らしながら、一瞬を狙って魚を仕留めます。

この日は巨大なロブスターも獲得!
またパラオでは、漁に出る時に持ってきてはならないものがあります。それが、バナナ!理由はわかりませんが、バナナを持ってくると魚が釣れないという迷信があるそうです。

 

早起きが得意!

パラオ人はとにかく朝が早いのです。休みの日でも、6~7時頃には起きて家のことや作業を始めています。この生活リズムはパラオの気候が大きく関係しています。朝10時を過ぎると日差しが強くなり、暑さもきつくなります。その前に色々なことを済ませておいた方が体に負担がかからないというわけです。
パラオではたまにマラソン大会が行われるのですが、開始時間が朝の3時~4時頃のまだ暗い時間から走り出すのだそうで、ヘッドライトをつけながらマラソンをすると現地の方に聞きました。
また、就寝時間も早く、クマンガイ家では夜8時頃にはベッドの中に入っていました。パラオでは9時以降に電話をかけると少し迷惑になるかもしれませんね。

南国なのに洗濯物が乾かない!?

パラオでの生活で驚いたことの一つが、洗濯物が終わると、コインランドリーへ乾燥機にかけに行くことです。こんなに暑くて太陽が照っているのになぜ外に干さないのだろうかと不思議でした。
パラオではスコールと呼ばれる大雨が1日に何度が降ることが多いのです。突然やってくる予測不可能なスコールに当たれば、たちまち洗濯物はずぶ濡れに。
雨粒が落ちてくる度にしまいこむのは面倒だということで、それなら初めから乾燥機にかけた方が楽だということなのです。もちろん、外に干して乾かしている家庭もたくさんありますが、どこも屋根が下で乾かしています。また、パラオ人の多くは洗濯機を持っていない人も多く、コインランドリーで洗濯サービスを行ってくれるビジネスも一般的です。

孤食化

近年私が滞在した国では、孤食化が進んでいるのは少数派でしたが、パラオでは孤食化が進んでいるようでした。

「ティーンエイジャーたちがファーストフードを好んで食べるようになり、家で家族揃って食べることが少なくなり、それぞれが食べたい時、食べたいものを摂るようになった」とクマンガイさんは話します。

「昔はいつも家族が揃ってみんなで食事していました。その時に、子どもたちに教えたいことや教育したいことを伝えると、一緒に飲み込んでくれると言われていたです。今、そのような機会が少なくなったのは、ファーストフードなどの食事の変化とインターネットの普及だと思います」
意外にもパラオで孤食化が進んでいるとは思いませんでした。滞在中、娘のケルシーちゃんが食事に同席することもほとんどなく、少し寂しく感じました。

パラオではクマンガイ家としか暮らしを体験していないですが、彼らは南国の人間なのにテキパキしていて、時間を約束したら1分足りとも遅れない、約束は必ず守り、礼儀正しいというのが印象でした。
「僕の家の先祖には日本人がいて、子どもの頃から規律などを厳しく教えられてきました。それが、体に染み付いていて幾つになっても、どの場所に住んでも僕の人生の基本となっています」