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日本人には抵抗なし!イランの暮らしの常識5選!

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。
イランでの生活を体験するなかで出会ったのは、「これ日本と同じじゃない?」という驚きです。イランには、日本とそっくりの習慣がいくつもあります。宗教も歴史も異なる2国ですが、イランは私がこれまで訪れた国の中で、日本人の感覚に一番近い!と感じた国となりました。そのいくつかを紹介したいと思います。

その① 靴を脱ぐ習慣

ロシアやドイツ、フィンランドなど多くの国でもある習慣なので、特別珍しいものではないですが、イランでも家に入るときは靴を脱ぎます。靴を脱ぐ理由はそれぞれの国で違いがあると思いますが、日本では伝統的な家屋に靴のまま上がると、畳や床が傷みやすくなってしまうからという理由があります。


イランの家の中は、所狭しと立派なペルシャ絨毯がひかれています。特に、リビング兼客間は広々とした空間になっていて、絨毯の上でくつろいだり、食事をしたりする社交場の一つとなっています。イランでの靴を脱ぐという習慣は、絨毯を汚さないためでもあると思われます。
ただ、日本のように靴箱や玄関のような場所は設けられていない場合がほとんどで、扉の前に脱いだ靴が陳列されます。
また、イランでは結婚をすると、嫁の家族が新しい絨毯をプレゼントする習慣があり、その時は高価な絨毯を購入するのだそうです。

その② 和式のトイレ


初めてイランのトイレに行って戸惑ったのは、和式スタイルだったことです!
日本でも和式は随分使用していなかった私が、イランで和式の洗礼に会うなんて思ってもいませんでした。イランの家庭には、この和式と洋式の2種類のトイレが完備されています。若い人は洋式を好む傾向にあるようですが、お年寄りは、いくら足や腰が悪くても、和式がいい!という方が多いですで、その理由は、洋式は汚いというイメージがあるそうです。

デパートや公共のトイレに行くと、和式の数が圧倒的に多く、洋式が1つか2つ設けられています。イランでは女性はひざ下丈のマントやチャドルを着用しなければならないのですが、この長い丈のマントを着ている時の和式は非常に不便です。
ちなみに、トイレには必ずホースが備え付けてあり、我々がトイレットペーパーで拭く代わりに水で洗浄します。はじめは自分の手を使って水で洗うことに勇気が入りましたが、慣れるとこちらの方が断然清潔。備え付けのトイレットペーパーは、水を拭き取るためについています。(トイレットペーパーは流せません)また、必ず手洗い場には石鹸が置いてあるので、そこで綺麗に手を洗います。また、しゃがむ方角は、穴の方にお尻が向くようにしゃがみます。これも日本とは逆ですね。

その③ 布団で寝る


こちらが、私がテヘランで定住旅行した滞在先で寝ていた場所です。まさか外国へ来て、布団で寝ることになるなんて思ってもいませんでした。(しかもせんべい布団!)
「はい、どうぞ!」と布団を引かれたとき、「これは、腰が痛くなりそう・・・」と思ったのですが、下の絨毯がふかふかだったせいか、全く腰痛を引き起こさずに快適に寝ることができました。
もちろんイランにもベッドはあり、かなり普及してはいるのですが、布団もかなりポピュラーです。
どんなに人数が少ない家族でも、大体4セット以上は布団を持っています。それはなぜでしょう?

その理由は、親戚などのお客さんを食事に招いた時、食事の後、お客さんが昼寝をする習慣があるんです。これは私が滞在したイランのどこの地域でもそうでした。お客さんが寝る時用に、どの家にも布団が常備されているんです。
1日で一番メインである昼食が終わると、必ずと言っていいほど、「どうぞこちらで寝てください」と言われます。見知らぬ人たちと大勢で布団を並べて雑魚寝をするのは可笑しな感覚ですよね。

その④ 床に座ってご飯を食べる

これも日本ととても似ているイランの習慣です。大勢で食事をとることの多いイランでは、テーブルとイスを用意していては、いくらあっても足りません。伝統的に、絨毯の上に食べ物を置いて床に座って食べる習慣があります。
日本はちゃぶ台のようなテーブルがありますが、イランはそのまま床に置いて食べます。その時、イラン人は男性も女性もあぐらをかきます。それが一番食べやすいスタイルなのでしょう。絨毯の上の食事は、テーブルで食べるのとは違って、人との距離が近い、ちょっとしたピクニック感覚を味わうことができるので、とても楽しい食卓です。
ちなみに、ローカルレストランへ行くと、床に座るタイプと、テーブルと選ぶことができますが、多くのイラン人はまったりできる床を選んでいることの方が多いです。

その⑤ 社交辞令と遠慮の一芝居

イランには、日本と同じような遠慮や社交辞令が存在し、あらゆる場面で、一芝居が繰り広げられます。

例えば、人から何かをしてもらう時、何かをもらう時など。必ず一度は「結構です、ありがとう」と断り、相手が「いやいや、もらってください」など言ったやりとりがあります。この感覚は、日本人の謙遜と遠慮に非常に近い、もしくは全く同じとも言えると思います。また、人の家へ短時間でも訪問する時は、必ずお菓子やスイーツなどをキロ単位で購入し、手土産とします。その際も、「お土産なんて必要ないです」と「いえいえ、是非受け取ってください」と言ってお決まりのやりとりが繰り広げられます。

日本と似たイランの習慣、いかがでしたでしょうか?日本から遠く離れた、宗教や生活習慣も違う国で、共通する文化に出会うと、その国への親近感や理解度はさらに深まるものです。
また、驚いていたのは、私だけでなく現地のイラン人もそうでした。「これ日本もあるよ」というと、「本当?そうなの?」と言って喜んで、話のネタにしていました。