お年玉がもらえる!イランのお正月
こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。
今回、この3月、4月にイランへ定住旅行しようと思った理由の1つが、「お正月」でした。イランのお正月は、日本の春分の日である、3月21日です。テヘラン在住のショジャエ家と一緒にお正月を体験させてもらいました。
お正月が始める前の厄払い
ペルシャ語でお正月は、ノールーズ(ノー=新しい、ルーズ=日)と言いますが、このノールーズが始まる前には、様々な行事が行われます。例えば、大掃除。家の中やガレージを何日もかけて徹底的に綺麗にします。お家によっては、お酢を使って掃除をするのですが、臭いが強烈すぎて、慣れないと掃除もろくにはかどりません。笑
どの家庭にも敷かれているペルシャ絨毯はクリーニングに出し、家具も場合によっては新調します。
また、無病息災を願うため、焚き火の上を乗り越る”チャハールシャンべ・スーリー”が、ノールーズの直前の火曜日に行われます。この日は、爆竹や花火の爆音が夜遅くまで街に響いていました。日本でいう、厄落としのような行事です。
家族、親戚中が集まるお正月
人が多い!
この大人数の家族は、お父さんのマヌチェル・ショジャエさんとお母さんのソヘイラさん、そして彼らの3人の子ども家族と親戚が一同に集結した写真です。
彼らはお正月になると、彼らはテヘランを離れ、北部のナマック・アブロードという地域の別荘で2週間のホリデーを過ごすのが定番です。私も一緒にお正月を過ごさせてもらいました。
別荘はプライベート敷地内にあり、カフェやスポーツを楽しめる施設もあります。何より、敷地内には豪華でまるでお城のようなデザインの家が立ち並んでいて、散歩しているだけでも楽しいです。また、敷地内は暗黙の了解でヘジャブなどの着用が義務付けられていません。女性たちは本当の意味でスポーツや休日をリラックスして過ごすことができます。
旅のおまじない
イランでは遠くへ旅に出かける時、安全にその場所へ帰って来れるようにあるおまじないをします。
用意するのは、コーランとお水。旅に出かける人がコーランの下を3回潜り、3回キスをします。そして、車が出発したら、その後を追うように水をかけるんです。こうして旅の無事を祈ります。
お正月の供物
家の中には”ハフトシン”と言って、ペルシャ語のSで始める、Sib(リンゴ)、 Sir(ニンニク)、Sekke(貨幣)、Serke(酢)、Sabzi(草)などお供物が飾られています。その他、縁起物とされる金魚、コーラン、卵なども一緒にお供えされています。
家族は毎日、サイクリングをしたり、読書をしたりと、日頃の疲れを癒すように、ただただリラックスをして家族との時間を楽しみます。そして、毎回豪勢な昼食を食べ、昼寝をし、おしゃべりをして・・・まるでお酒のない、寝正月のようです。
今年は1397年の戌年
新年は、毎年政府によって発表される、太陽が春分点を通過する正確な時刻によって割り出されます。1397年を迎える今年は、19時45分28秒に新年を迎えました。ちなみに今年は 戌年で、イヤーカラーは紫なのだそうです。
年が開けると、リビングはパーティーのような盛り上がりになります。そして、お父さんのマヌチェルさんから、みんなにお年玉が配られます。子どもたちやお手伝いさんにとっては、一年で一番お金持ちになる時期です。私もしっかりいただきましたよ。
ショジャエ家はお正月でなくても、普段から親戚が定期的に集まって食事をしたりしています。思春期の子どもの悩みを親同士で相談したり、子どもが親が言っても耳を傾けないことを、別の親が注意したりして、それぞれに家庭がありながらも、親戚全体が一つの家族のようでした。
イランは家族の繋がりが非常に強い国です。個人で会社を経営していれば、従業員には必ず家族や親戚を雇います。休日など時間がある時には、家族全員で集まることに1番のプライオリティーを置いて行動するので、基本的に単独で行動することがとても少ないのです。