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朝は登山、夜はバル6軒!バスク男の暮らしかた

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。バスク地方で滞在している家族のお父さん、ホセ・アントニオさん(74)は、生粋のバスク男。その日常生活からバスク人たるものが垣間見れた気がするので、皆さんにご紹介したいと思います。

現在、定年退職をして年金生活を送っているホセ・アントニオさん。現役の時は仕事をバリバリしていたそうで、引退をしたあとはその生活リズムのギャップにしばらく悩まされていたそうです。その精神的なショックと落ち込みを救ったのが、スポーツと友達、習い事でした。ホセ・アントニオさんのザ・バスク的な1日覗いてみましょう!

朝から10km以上の軽い登山!


「強さ」が何よりのシンボルであるバスクの男たち。ホセ・アントニオさんの1日は10kmのウォーキングから始まります。ウォーキングと言っても、平な道を歩くのではなく、なんと家の近くにある低山を登るのです。約2時間かけて10kmから13kmの距離を登山しています。

孫の守備!


ナゴレさん夫婦は共働きのため、日中の孫のイラティちゃんの面倒は、ホセ・アントニオさんと奥様のチャロさんが見ています。朝のウォーキングが終わったらシャワーを浴びて、イラティちゃんを公園へ連れて出かけるのが日課。気温が10度以下の日もイラティちゃんを防寒し、散歩に出かけます。

定年後に始めた趣味


今でこそバスク語は日常的に話されていますが、ホセ・アントニオさんが若い頃は、まだフランコ政権の時代だったため、バスク語の使用が禁止されており、学習する機会がありませんでした。ナゴレさんは、イラティちゃんの教育をバスク語で行っているため、自分も孫とバスク語で話せるようになりたいと、定年後にバスク語の勉強を始めたそう。”Euskaltegi”(エウスカルテギ)と呼ばれる、大人が通うバスク語の学校へ通っています。

まだまだ現役!素手で石のようなボールを打つ、ペロタ!


ご覧ください、この数々の功績を!そう、ホセ・アントニオさんは昔、ペロタと呼ばれるバスクの伝統的なスポーツのプロとしても活躍されていた方なのです。ペロタとは、硬い石のような球を素手で壁に打つ競技です。バスク人は本当に強さを強調するのが大好きですね。。。

私も軟球でトライしてみましたが、当たりどころが悪く、青あざができてしまいました。現役を引退されたあとは、子どもたちの指導にあたっています。

ちなみに、このペロタ、色んな種類がありまして、Cesta Punta(セスタ・プンタ)と呼ばれるバナナのような形をした道具を使って打ち返すものや、Pelota de tenis(ペロタ・デ・テニス)と呼ばれるラケットを使用するものもあります。単純な競技なのですが、観ていてまったく飽きないスポーツです。

毎晩欠かさないバル巡り


午後20時半頃になると、ホセ・アントニオさんが決まっていく場所があります。それは、バル!
バルというとスペイン全土で定着している文化のように思えますが、バルへ行く習慣が特に強いのは、アンダルシア地方、バスク地方、ガリシア地方などです。カタルーニャ州のバルセロナへ行った時に、観光地を除いて、日常的に現地の人がバルで飲み食いをしている印象がほとんどありませんでした。

ホセ・アントニオさんのバルコースは毎日同じ。全部で6軒のバルを周ります。家から一番遠いバルから始まり、最後は家の隣にあるバルで周遊を終えます。1軒につき、1杯のお酒とピンチョス(つまみ)一品。集うのは毎晩決まっ他メンバー、クアドリジャ(仲良しグループ)の3人です。

バスク人にとってバルは、お酒を飲む場所でありますが、酔っ払う場所ではありません。6軒目になっても誰一人酔っ払いはおらず!周遊は約2時間弱で終了し、この後は家に帰って奥様の手料理を食べます。

バスク男の1日はいかがでしたでしょうか?私のバスク男の印象はとにかく、弱音を吐かないイメージです。寒くても寒いと言わない、多少痛くても我慢する、多少のトラブルにも平然としている、、、そんな強いバスク男ホセ・アントニオさんが唯一苦手なもの。それは飛行機。「バスク男は地面から足を遠ざけてはならない!」のだそうです。笑