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世界一寒い人間の居住区、オイミヤコン村までは28時間の道のり

  • 05.16.2017
  • サハ共和国 Sakha Republic

過去最低気温 零下71.2度のオイミヤコン村

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。
過去最低気温-71.2℃が観測された、世界一寒い人間の居住区、オイミヤコン村での定住旅行がとうとうスタートします。

オイミヤコン村があるのは、ヤクーツクから東へ1,200km。現在地のヤクーツクから、オイミヤコン村まで夏場であれば飛行機で行くのが賢明ですが、冬場は-50℃以下だと空港が閉まってしまうため、陸路しか手段がありません。

始めの計画では、ミニバスのようなタクシーに乗って行く予定でしたが、知り合いの伝から、私の今回のプロジェクトがサハ共和国の大統領に伝わり、私の滞在をサポートしてくれるという大掛かりなことになってしまいました。

ウラジオストクにいるときにある日突然、サハ共和国の外務省から連絡が来た時は、私がスパイ容疑でもかけられているのかとでも思ってしまいました。。。


そんなわけで、今回はミニバスではなく、外務省が特別にプライベートカーとドライバーさん(上写真)、職員一人を同行手配してくれることになりました。オイミヤコンまでの移動がなんとも不安だったので、本当に助かりました。

それはさておき、1,200kmの距離を1日で移動するのは、日本だったら可能かもしれません。しかし、凍結した道路や川の上にできた氷の道を走るとなるとそうはいきません。バスでも平均で28時間はかかってしまいます。

 

それでは、今回の旅の同行者を紹介します!

ドライバーは、ヤクート人のルスランさん。長年、政府の運転手をしています。

 

そして、外務省で働くイリーナさん。彼女もヤクート人。中国に留学していたので、中国語がペラペラ。愛嬌があって、初めて会った時からすぐに仲良しになりました。

ヤクート族の旅にまつわる儀式

出発前にヤクートの伝統的な儀式をします。大地の上にヤクートの伝統的なパンである、サムサを丸く囲むように置きます。(太陽)特にお祈りなどはしませんが、彼らの習慣で、大地、川、火などに食べ物を食べさせる習慣があり、その一つだと思われます。

両サイドにツンドラの景色が永遠に続く道のり。太陽の傾きが景色の印象を変えてくれます。
黄色の光が雪をゴールドに染めたり、真っ赤な太陽が木々が燃えているように見せてくれる。どこに住んでいるのかわからない、シベリアンハスキーが森がひょっこり現れたり、ヤクート馬の群れにすれ違ったり、この極寒の中で見る生き物はなんと暖かいのだろうと思います。

車はロシアのパトリオット社製。扉が閉まらなかったり、エンジンがおかしくなったりしますが、車内は暖かくて快適です。

途中の村で、オイミヤコン村でお世話になる家族に野菜やフルーツ、卵などを買っていきます。村にはなかなか物資が届きにくく、お店にあっても値段が高いそうなので、ここで調達。
ついでに、寒い場所では定番の、花を凍らせてみようと思うので、バラを買ってみましたが、1本200ルーブル(約400円)・・・これでも安くしてくれました。

 

中国からオイミヤコン村で自転車で旅する中国人に出会う

1時間くらい走ったところで、なんとチャリで走行中のお兄ちゃんを発見!車は次々と停車し、みんな握手を求めます。

なんとこのお兄さん、お住まいの中国からオイミヤコンまで自転車で野宿をしながら走っているそう。
ちなみに、ロシア(シベリア)では、中国や中国人に対して全くと言っていいほど、マイナスなイメージを持っている人はいません。中国人というと、働き者で、シベリアに貢献してくれている人たちというイメージが強いようです。

チェルカフ村を見学

お昼ご飯は、チェルカフという1,200人ほどの小さな村でお食事。村長さんのドミトリーさんが、お昼をご馳走してくれ、博物館や教会を見学しました。

 

本日はハンディカ村で1泊。この村にはホテルはありませんが、ダマシネ・ガスティニッツと呼ばれる家ホテルに宿泊。(1泊1,500ルーブル 約3,000円)
運転もしてないのに疲れたなんで失礼かもしれませんが、もうすでに眠気が・・・

明日は予定通りに行けば、夜にはオイミヤコンに到着します。