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トビリシ近郊の訪れる価値ある街

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。

ジョージアの首都トビリシ近郊には、日帰りで行くことができる重要な街や世界遺産がいくつもあります。その内のいくつかをご紹介したいと思います。
が、その前に!ジョージアという国を楽しむには、グルジア正教のことを少し知っておくと、この国をさらに深く理解することができます。
ジョージアは、ワイン発祥の地であると言われていますが、そのワインにも宗教と深い関わりを持っています。

聖ニノ

ジョージアにいると必ず耳にすることになる、ニノという名前。ジョージア人の女性に多い名前でもあります。
このニノは、ジョージアに初めてキリスト教徒を広めた人と言われており、観光名所なども彼女に関わるものがたくさんあります。ニノがキリスト教を広める時に、ぶどうの木の枝を使って宣教していたことから、ジョージアで見かける十字架は、上部分の左右が少し下に下がっています。

ジョージア国内の多くの観光名所やジョージアの文化や伝統は、このジョージア正教と深い関わりを持っています。
事前にその歴史を知っておけば、旅もより一層楽しくなります。

ジョージア正教の総本山  栃ノ心の故郷 ”ムツヘタ”

ムツヘタはトビリシから西へ20km離れた場所にある小さな街です。ここは5世紀までイベリア王国の首都でした。ロシアへと続いていくジョージア軍道の通過点でもあります。

4世紀に当時の国王が、聖ニノによってキリスト教に改宗した際に、グルジア正教の総主教座が置かれた場所でした。ムツヘタはグルジア正教会を信仰するジョージアの人びとにとって、大変重要な場所です。

ムツヘタには、南オセチアからの難民の住宅地があります。(赤い屋根の家)

スヴェティツホヴェリ大聖堂

ムツヘタにある、ジョージで2番目に大きな教会です。この大聖堂の名前スヴェティツホヴェリは、ジョージア語で”生きた柱”という意味です。

伝説ではその昔シドニアという女性が、ムツヘタ出身のユダヤ人エリアスからキリストの衣服をもらったとき、その喜びと神聖な力のあまり気を失って、そのまま息を引き取ってしまいました。人びとは彼女の棺にキリストの衣服を一緒に埋葬しました。その後、聖ニノが彼女が埋葬された場所から生えてきた木を使って、教会を立てようとしましたが、最後の1本がどうしても立たず、ニノがお祈りを続けると、その木は立ち上がり聖油が流れ出たと言われています。聖堂内にはシドニアや、ジョージアの代々の王様のお墓があります。
去年の10月には、教皇フランシスコもここを訪れています。

ジュヴァリ修道院

”ジュヴァリ”とは十字架の意味です。6世紀に建てられた教会ですが、伝説では、かつてこの場所に異教徒の神殿があり、聖ニノが大きな十字架を建てたのが始まりだと言われています。ムトゥクバリ川とアラクヴィ川が合流する地点でもあります。

ムツヘタにある、スヴェティツホヴェリ大聖堂、ジュヴァリ修道院、ニノが住んでいたとされるサムタヴロ教会・修道院は、ムツヘタの歴史的建造物群としてユネスコの世界遺産に登録されています。

スターリンの生誕地 ゴリ

ゴリは、トビリシから西へ80kmの中都市です。
”ゴリ”というのはジョージア語で小さな丘という意味。歴史上、東西グルジアを結ぶ要衝で、紀元前に遡る大きな砦が丘の上から街を見を下ろしています。また、農産物の産地としても有名で、特にりんごが名産です。

この街は言わずと知れた有名人、ヨセフ・スターリン(イオゼブ・ジュガシヴィリ)の出身地です。ロシアのイメージが強いスターリンですが、実はジョージアのゴリ出身なのです。
ゴリの人で彼を好きな人はほとんどいませんが、博物館には多くの人たちが訪れ、そのためにゴリへやってくる人たちもいます。博物館には、彼の幼少期から死ぬまでの歴史や遺品やデスマスクなどが展示してあります。敷地内には、彼が第二次世界対戦の時にも使用していた、愛用の専用列車や彼が生まれ育った家も見ることができます。

洞窟都市 ウプリス・ツィヘ

神の砦という意味を持つ、”ウプリスツィヘ”。1000~2000年前から人々が居住していた洞窟都市です。キリスト教以前の異教徒・多宗教時代の要素を持った建築物や、劇場、ワイン醸造所、刑務所跡などが見られます。モンゴルの侵攻により、衰退し、19世紀には完全に廃墟となりました。

私が訪問した日は非常に暑かったですが、この丘の上は強い風がビュンビュンと吹いていました。洞窟都市に残されている、人の暮らしのカケラを見ながら、昔の人の生活に思い馳せました。この大地をかたどってきた風だけは、今と変わらずに大地を駆け巡っています。

カズベキ

トビリシから北に157キロ、車で3時間半の場所にあるカズベキは、ロシア国境まで10キロほどに位置しています。
ここには、標高2170mのクヴェミムタ山の山頂に建つ、ツミンダ・サメバ教会があります。

私が行った日はマリア様の日で、巡礼者たちで登山道が溢れていました。
教会までは車で30分でいくことができますが、徒歩約1時間半ほどでもアクセスが可能です。

山と教会のコントラストが絶景を楽しめます!

This trip supported By HIS ジョージア