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神経質で臆病?!以外なキューバ人の素顔

こんにちは、モデル・定住旅行家のERIKOです。

キューバ人というと、皆さんどんなイメージをお持ちでしょうか? 陽気で明るい、音楽好き、ダンスが上手いなど、気候や人のイメージから、キューバを知らない人でも、ポジティブで元気な印象を持っている人が多数派かと思います。

キューバに定住旅行をするのは、今回が3回目ですが、現地の家庭で生活をする中で、キューバ人の面白い、変わった習慣や国民性が見えてきたので、それをお伝えしたいと思います。

未知の食べ物には警戒せよ

キューバ人は、知らない人や自分たちとは異なった文化を知ることに非常に積極的な人たちです。例えば街を歩いていると、30分のうちに最低2、3人と会話する機会があるほど、「どこからきたの?」「スペイン語話せる?」などと話しかけてきます。

そんな知らないことに積極的なキューバ人ですが、唯一消極的なことがあるんです。それが、食べたことのない食べ物。
日本や海外から、見たこともない珍しい食べ物などをお土産に渡したりすると、一瞬興味は示すものの、ほとんど手をつけることはありません。最近、市場にブロッコリーやカリフワラーが並ぶようになったのですが、「これどうやって食べるの?」と売り子に聞いたりはするものの、購入して食べてみようとする人はかなり少数です。

現地で聞いた話ですが、各国NGOが熱心に食糧増産に取り組んでも、新種の野菜の普及は簡単ではないようです。それほど、新しい食べ物には保守的なキューバ人。

しかしそれだからこそ、毎日同じ食べ物が出てきても全く気にしません。その時、食べるものがあって、家族が一緒にいればOK!というような感じなので、「今日も昨日と同じメニュー?」などと主婦が責められることはないでしょう。

ちなみに、キューバ人へのお土産であげない方がいいものは私が知る限り2つあります。それは珍しい食べ物、そして日本人がお土産にしやすい扇子でしょう。扇子は女性にプレゼントする分には問題ないのですが、男性が持つと”ゲイ”の象徴となるので、喜ばれる人とそうでない人が出てくると思います。

海に囲まれた国なのに魚を食べない

これも、衝撃的でした。なんせキューバは、メキシコ湾、太平洋、カリブ海に囲まれた島国。魚がたくさん取れるはずなのに、キューバ人は魚が嫌いな人が多いのです。
その理由は、キューバ周辺で生息している魚が餌にしている苔が、魚の体内で毒を発生させるためと言われています。また、日本でもお笑い芸人の渡辺直美さんなどがかかったと言われている、線虫のアニキサスが寄生している魚が多いと言われてるのです。キューバには釣った魚を冷蔵する機械や技術がないため、魚市場なども存在していません。

私の家族は、キューバ人の中でも珍しく魚好きな一家だったため、たまにマグロなどが食事に出ることもありました。どこにもお店で売っていない魚を彼らはどうやって手に入れるのか?
それは、釣り人と直接親しくなり、魚が釣れた時に連絡を取り合って直接購入しているのです。しかし、1匹の相場が大体3CUC(3ドル)とキューバ人にとっては高額な食材なので、頻繁に食べることはありません。

踊れないとモテない

キューバといえば、ブエナビスタソシアルクラブやサルサなど、音楽がイメージされる国の一つでもありますね。街や住宅街を歩いていると、どこからともなく色んなメロディが聴こえてきます。それを聞くと、かつて日本にウォークマンがなかった時代を思い出します。街に音楽が流れていて、みんながそれを聴くから、大ヒット曲などが生まれやすかったのではないかと思います。キューバでもウォークマンを聴いている若者もいますが、まだまだ街に音楽が溢れています。
そんな、音楽大国のキューバでは、子どもの頃から親や大人たちにサルサを学びます。そして、パーティーなどでお目当ての女の子と一緒に踊り、仲を深めていくのです。サルサという踊りは、男性がリードしなければならず、女性はあまり踊れなくても問題ないのですが、男性はしっかり踊れることが絶対です。ですので、上手に踊りの中で主導権を握り、女性を綺麗に見せることができる男はとってもモテるんです。これは、キューバだけに限らず、ラテンアメリカに共通していることかもしれません。


市場の品物は全てオーガニック

日本をはじめとする先進国などでは、農薬の使用や添加物の問題が取り沙汰されていますが、私が普段定住旅行している多くの途上国では、圧倒的に無添加・無農薬の物に出会う確率が高いです。キューバもその国の1つ。市場へ行くと、シャキシャキとした新鮮な野菜や果物がたくさんあり、それらは全てオーガニックです。日本の商品と比べると、泥がついていたりすることもありますが、野菜の持ちは断然よく、少ししなっとなっているようなレタスでも、水で洗っているうちにみずみずしさが蘇ります。冷蔵庫などに入れなくても、一週間くらいならキューバの暑い気候でも野菜が新鮮さを保って痛まないほど、キューバの野菜や果物は元気です。

夕食の前に必ず、シャワーを済ませる

はじめの頃は気にもしなかったのですが、キューバ人は夕食のテーブルに着くときには、パジャマだったり、寝るときに格好になっていることに気がつきました。「日中暑かったから、早くシャワーを浴びてさっぱりしたいんだな」と思っていたのですが、それとは少し違うようです。

キューバ人は、食事の後にシャワーを浴びるとお腹を壊したり、胃に負担がかかると信じています。沖縄の人が飲み会へ行く前にお風呂に入るのは、酔っ払って体に負担をかけないためだと聞いたことがありますが、キューバ人の場合は、消化がスムーズにいかなくなると思っているためです。

ですので、食事の準備をしている間か、それより前に家族はシャワーを済ませてしまいます。子どもがいると、テレビに夢中になってシャワーになかなか入ろうとしないので、キューバのお母さんは、夕食前の時間は食事の準備と子どものシャワーとで、てんやわんやの時間帯となります。

 

キューバ人の以外な習慣はいかがでしたでしょうか?暮らしてみると色んなこだわりや迷信、習慣が見えてくるものですね。